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表示・非表示切り替えのアニメーション

このセクションでは,Rendererの表示・非表示切り替えのアニメーションについて, 例を挙げながら説明します. (例で説明している作業は,前セクションの続きの操作として説明しています)

表示・非表示切り替えには,

  • Show/Hide (fade in/out)
  • Slide in/out

の二種類があります.

このセクションで最終的に出来上がるqscシーンファイルが,以下からダウンロードできます.

Show/Hideアニメーション

Show/Hideアニメーションは,Rendererが半透明になりながら徐々に表示・非表示になるアニメーションです. オプションとして,半透明にならず突然表示・非表示が切り替わるようにもできます.

準備

まず,表示・非表示を行う対象となるrendererを作成します.

この例では,LysozymeのGlu35とAsp52残基(A.35,52.*)をballstick表示するレンダラー"ballstick1"を作成しています. (詳しいやり方はチュートリアル・レンダラーの追加と削除等を参照してください)

Show/Hideアニメーションの追加

Rendere作成後,アニメーションパネルの追加「+」ボタンを押します.

anim-fadeio-1.png
  • Showがfade in
  • Hideがfade out

に対応しています.例では,Showを選んでください.

Fade in/outアニメーションの設定

アニメーションを追加すると,以下のような設定ダイアログが表示されます.

anim-fadeio-2.png

Common settingsの部分は,SimpleSpin等他のアニメーションと共通の設定項目です.

Show/Hide settingsの部分は,Show/Hideアニメーションに特有の設定です.

Target renderers
表示非表示を制御する対象のrendererを選択します.複数選択が可能.
右の「+」ボタンで追加できる.また,項目を選んで右の「−」ボタンを押すと削除できる.
Show/Hide
表示するか,非表示にするかの選択が可能.(Hideするつもりが,誤ってShowを選んでしまったとしても,ここでHideに切り替えることができる)
Fade
チェックを外すと,半透明にならず突然表示・非表示が切り替わる.

この例では,以下のように設定を変更しています.

  • NameはShowAnim1のまま(defaultでそのようになっているはず.なっていない場合はそのように設定)
  • Start timeは0:0:4.0(defaultでそのようになっているはず.なっていない場合はそのように設定)
  • Durationは0:0:1.0のままで
  • Target renderersにballstick1を追加

変更の確認と再生

設定ダイアログでOKを押して,ダイアログを閉じると,アニメーションパネルは以下のようになります.

anim-fadeio-3.png

最後尾の4〜5秒に,ShowAnim1が追加されたことがわかります.

さらに,Animationリボンを選択し再生ボタンを押すと,アニメーションを実行してみることができます. 回転・拡大後,Asp, Glu残基が徐々に表示されることが解ります.

注意:以上のような半透明アニメーションは,OpenGLがshaderに対応していない場合, 表示が非常に遅くなってしまいます.対応しているかどうかは,起動時にログ画面に出てくるOpenGL Infoという部分を見てください.GLSLとそのバージョンが表示されないようだと,shaderには対応していないということになります.(古いビデオカードやremote desktop経由でCueMolを使用した場合に対応していない場合があります)

Slide In/Outアニメーション

Slide In/Outアニメーションは,Rendererが画面外から移動してきて表示される,あるいは画面外に移動し非表示になるアニメーションです.

注意: Version 2.1.0.241にはバグがあるため,slide in/outアニメーションがあるシーンの再生・編集を繰り返すと対象rendererが正しく表示されなくなることがあります.そのような場合は,シーンをいったん保存し,CueMolを再起動させ,再度読み込むと正常にアニメーションが表示されるようになります.

Show/Hideアニメーションの追加

Rendere作成後,アニメーションパネルの追加「+」ボタンを押します.

anim-slideio-1.png

例では,Slide outを選んでください.

Slide in/outアニメーションの設定

アニメーションを追加すると,以下のような設定ダイアログが表示されます.

anim-slideio-2.png

Common settingsの部分は,SimpleSpin等他のアニメーションと共通の設定項目です.

Slide in/out settingsの部分は,Slide in/outアニメーションに特有の設定です.

Target renderers
表示非表示を制御する対象のrendererを選択します.(Show/Hideの場合と同様)
Direction angle
Slideしてくる向きを指定.角度は,画面を中心とし時計の9時の方向を0度として,時計回りで角度を指定する.右にあるドロップダウン・リストで簡易に方向から角度を入力できる.
Distance
Slideする距離を指定する.距離の単位は,W/2 (画面幅の半分)を1として指定.デフォルトでは1.0になっており,これは中央にある物体が画面外に完全に消える(あるいは画面外から中央に入ってくる)のに十分な距離である.ただし,ウィンドウを異常に縦長(あるいは横長)にしていた場合,画面から消えない場合もありうるので,適宜値を調節する必要がある.
Show/Hide
表示(slide in)するか,非表示(slide out)にするかの選択が可能.

この例では,以下のように設定を変更しています.

  • NameはSlideOutAnim1のまま(defaultでそのようになっているはず.なっていない場合はそのように設定)
  • Start timeは0:0:6.0(defaultで0:0:5.0になっているが,上記で設定したfade inの終了から1秒間を開けている.)
  • Durationは0:0:1.0のままで
  • Quadricは50%にする.
  • Target renderersにballstick1を追加
  • Direction angleは90度(Up)にする
  • Distanceは1.0のまま

変更の確認

設定ダイアログでOKを押して,ダイアログを閉じると,アニメーションパネルは以下のようになります.

anim-slideio-3.png

このパネルの表示の意味は以下のようになります.

  • アニメーションは全長で7秒間 (Durationが0:0:7.0)
  • アニメーションはcamera_0から開始
  • 0〜1秒間,SimpleSpin1により360度回転
  • 1〜2秒間,SimpleSpin2により-360度回転
  • 2〜4秒間,CamMotion1により,視点がcamera_1に移動する
  • 4〜5秒間,ShowAnim1により,ballstick1が表示
  • 5〜6秒間,静止状態
  • 6〜7秒間,SlideOutAnim1により,ballstick1が非表示になる

(以上で作成したシーンは, lyso_showhide1.qscからダウンロードできます)

アニメーションの再生

Animation ribbonの再生ボタンを押すと,上記で作成したアニメーションが再生されます. 以下のyoutube動画のようになるはずです.


Last-modified: Wed, 05 Nov 2014 10:49:03 JST (3450d)