Documents/QScriptのチュートリアル/StepA4CueMol: Molecular Visualization Framework |
[ このページのサンプルファイル: tar.gz format or zip format ] 現在のところ,CueMolには分子表面を計算する機能はありませんが, 分子表面生成ソフトMSMSが出力した分子表面データを読み込み 表示することが可能です. MSMSによる分子表面の計算MSMSの入力には,PDBファイルではなくXYZRという形式の座標ファイルが必要です. MSMSに付属のpdb2xyzrで変換することもできますが, CueMol自体で変換することができます. メニューの"File"→"Save as ..."で"名前を付けて保存"ダイアログを表示し, 形式選択コンボボックスで"XYZR coordinates (*.xyzr)"を選択し保存すると, XYZR形式で座標が書き出されます. ここでは,step1〜4で使用したのと同じブレオマイシン結合たんぱく質の座標から, ブレオマイシンを除いたものを使用します. まずブレオマイシンを除いた座標を作る必要がありますが, UNIX版の場合はPDBファイル"blm_ab_nosec.pdb"を エディタなどで開いて該当行を削除してやります. Windows版のCueMolでは,GUIを使用して以下のように読み込んだ座標から ブレオマイシンを削除できます.
次に,変換した座標ファイルを使用して実際に分子表面データを生成します. MSMSの起動時に"-h"オプションを指定するとコマンドラインオプションの 説明が表示されます. そのうち主に使用するのは,
でしょう. C:\molsurf>msms253.exe -density 3 -if blm.xyzr -of blm MSMS started on Local PC Copyright M.F. Sanner (1994) Compilation flags INPUT blm.xyzr 1884 spheres 0 collision only, radii 1.600 to 1.980 PARAM Probe_radius 1.500 density 3.000 REDUCED SURFACE ... ... (略) ... MSMS terminated normally 上記の例では,-densityオプションを使用してデフォルト値1.0より細かさを上げています. densityは小さい分子だと3以上にしても問題ないですが, リボソームなど大きい分子でデフォルト以上にするのは(マシンスペックによりますが)やめといたほうがいいでしょう. あと,遠くから見た図を作るのであればデフォルト値で十分ですが, クローズアップした図を作る場合は3以上にしたほうがポリゴンが目立たなくなります. 上記の実行の結果,"blm.face"と"blm.vert",2つのファイルが出来上がります. 表示にはファイル両方とも必要です. MSMS形式の読込と分子表面の表示以下のスクリプトでMSMSのファイルを読み込んで表示します.(blmsurf_1.qs) 01: $pwd = sys.getScriptPath(); 02: 03: $surf = readMSMS($pwd+"blm.face", "surf"); 04: $r_sf = $surf.createRend("r_sf", "molsurf"); 05: 06: $mol = readPDB($pwd+"blm_ab_nosec.pdb","blm_ab"); 07: 08: $mol.select(%{resn blm%}); 09: $r_blm = $mol.createRend("r_blm", "ballstick"); 10: $r_blm.setProp("sphr", 0.5); 11: $r_blm.setProp("bondw", 0.4); 12: 13: gfx.setCenter($r_blm.getCenter()); 14: gfx.updateView();
色の変更など単純なべた塗り色の変更は, レンダラー(molsurf)のdefault色プロパティーdefcolを変更することで行えます. $r_sf.setProp("defcol", color(1,0,0)); molsurfレンダラーには,複雑な着色を行うために 様々なプロパティーがありますが,それらについては, で説明しています. |