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Disordered領域の表示

タンパク,核酸のdisorder領域の主鎖を表示するためのrendererです.

結晶構造でdisorderし見えていない部分を,Ribbon rendererなどの主鎖を滑らかに(Bezier曲線の)点線でつないだように表示できます.

disorend-1.png

作成

Disorder rendererはRibbon renderer等の不連続部分を点線でつなぐものなので,それ単独では機能しません. まずはじめにRibbon(あるいはCartoon, Nuclなど)rendererを作成し, その次にDisorder rendererを作成してください.

Disorder領域の判定

同じchainに含まれているのに,残基番号が連続していない(Ribbonなどで主鎖表示が分断される)ような場合に,その間がdisorderしていると判定され,disorder rendererによる点線表示の対象となります. (前後でchainが違っていたりすると表示されない)

色の設定

色の設定は,他のrendererと同様にColorパネルで行います. 色は,Disorder領域の両端の残基の色で着色されます. 両端で色が異なる場合は,両方の色の間でgradientになります.

disorend-color-1.png

プロパティー設定

Common tab

Selection

Disorder rendererも,他の分子(MolCoord)用rendererと同様に,selectionを指定して表示部分を指定(制限)できます. Defaultではselectionは*になっており,分子中disorderしている領域全てが点線表示の対象となりますが, これをたとえば「A.1:100.*」に変更すると,chain Aの残基番号1から100の範囲内にあるdisorder領域のみが点線表示対象となります.

この機能を使用して,1つの分子に複数のdisorder rendererをattachして,点線の形状を変えたりすることが可能です. 下図の例では右のdisorder領域と左のdisorder領域に対して別々のrendererを作成することで,ドットの大きさと間隔が異なるように表示しています.

disorend-sel-1.png

その他

他のrenderer同様に,Edge linesによる輪郭線や,materialを変更してべた塗にするなどが可能です. 下図は,edge線を設定しmaterialをnolighting(べた塗)に設定した例です.

disorend-edge-1.png

Disorder tab

Target

Disorder領域の点線を表示するtargetのrendererを指定します. 作成時には,自動的に,その時点で存在するribbon, cartoon, nucl等のrendererから適当に選ばれるようになっています. 意図していないtargetが選ばれてしまっている場合は,この設定を変更してください.

Detail

点線の点(球)のポリゴン分割レベル.大きいほど細かく滑らかになる.

Dot size

点線の点(球)の大きさ.Defaultは0.3. 下図左は0.1,右は0.5にした場合の例.

disorend-dotsz-1.png disorend-dotsz-2.png

Dot separation

点線の間の間隔.下図左は0.6,右は1.8にした場合の例.

disorend-dotsep-1.png disorend-dotsep-2.png

Loop size

Disorder部分と主鎖のつながり方を指定する.大きい値にするとよりなめらかに,飛び出した形になる.(具体的にはBezier曲線の制御点の位置に影響する) Default値は2.0.

下図左は1.0,右は6.0にした場合の例.

disorend-loopsz-1.png disorend-loopsz-2.png

Loop size 2

Disorder部分とC末端側主鎖(タンパクの場合)のつながり方を指定する. Defaultでは値は-1になっているが,その場合N, C末端ともに(上記の)Loop sizeの値が使われる. 0以上の値を指定すると,Loop sizeがN末端,Loop size 2がC末端側の接続の滑らかさになる. 大きい値にするとよりなめらかに,飛び出した形になる. (具体的には,N末端,C末端側それぞれのBezier曲線の制御点の位置に影響する)

下図は,loop size = 0.5, loop size 2 = 4にした場合.loopsize(N末端側,手前のβシート側)は非常に小さいので,折れ曲がったように不連続になっているが,loopsize2(C末端側,奥のβシート側)は大きいので,滑らかに接続されている.

disorend-loopsz-3.png

Last-modified: Sun, 08 Jun 2014 17:59:22 JST (3603d)