Documents/GUIのチュートリアル/StepC1CueMol: Molecular Visualization Framework |
結晶学的情報読み込んだ分子が結晶構造解析により構造決定されている場合, Symmパレットに結晶に関する情報が表示されます. 読込んだPDBファイルによっては, ここの値が意図したものと違っていることがあります (PDBのフォーマットに準拠してないのが原因でしょう). そういう場合は,"Change ..."ボタンを押して 正しい値に変更できます. 結晶学的対称分子の表示(1)次に,結晶学的対称分子を表示してみましょう.まずlysozymeをtrace表示にします.ここでは便宜上,lysozymeオブジェクトを削除して再度読込み, trace rendererを選択してtrace表示にしています. (全rendererを手動で削除してSel1ダイアログでchain Aを選択し, 新たにtrace rendererを作成するという方法もあります). まず,unit cellを表示させてみましょう. Symmパレットから"Display cell"ボタンを押します. 次に,視点を表示されたunit cellの中心のあたりに移動して, "Disp symm mol"ボタンを押すと対称分子表示ダイアログが表示されます. ラジオボタンが"By distance"になっていることを確認し, Distance rangeに,対称分子を表示する範囲をÅ単位で入力します. 視点からDistance rangeを半径とする球の中に重心が入っている対称分子が 表示されます. ここでは100Å程度にしてみましょう. あまり大きくしすぎると, 非常に多くの対称分子が表示されすぎて, システムがフリーズしてしまうので注意してください. 結晶学的対称分子の表示(2)先程のダイアログでBy Cellを選ぶと,unit cell中に入っている 結晶学的対称分子が表示されます. リゾチームでは,P4(3)2(1)2なので,対称操作は8つあり, すなわち8つの対称分子が表示されるわけです. この対称分子表示を上述の結晶情報の変更とあわせて使うと, 分子置換などで結晶構造を決めているとき等に便利です. 情報を変更しても分子表示は自動的に更新されませんが, 再び対称分子表示を作り直せば,手動で更新できます. Symm rendererこの対称分子表示の正体は,symmレンダラーです. Workspaceパレットを見るとsymmという名前のsymmレンダラーが出来ているのが 分かると思います. "Disp symm mol"で作られる対称分子表示は,このレンダラーを再利用してしまうので, もう一度対称分子表示を作ると前のが消えてしまいます. このsymmレンダラーはそれ自身は特に何を表示するわけでもなく, 他のレンダラーのコピーを対称操作し,表示しています. 要するに,symmレンダラーの表示は鏡に映った鏡像のようなもの*1で, 実体がありません.対称分子を表示しても,分子オブジェクトは何ら変化しないわけです. 結晶学的対称分子のコンテキスト・メニュー対称分子表示は実体は無いものの, マウスでクリックして情報を表示することは可能です. 通常の場合と違うのは,メニューのうち下の3つです. それぞれの機能は以下のようになっています.
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